令和8年度税制改正で変わる住宅購入のポイント

令和8年度(2026年度)の税制改正大綱では、これまで制度縮小の流れが続いてきた住宅ローン減税の延長・拡充が盛り込まれました。

そこで今回は、押さえておきたい改正ポイントを解説しますので、これから住宅購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。


💡住宅ローン減税とは

無理のない負担で居住ニーズに応じた住宅の確保を促進するため、住宅ローンを借り入れて住宅取得等をした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。

出典:国土交通省 住宅ローン減税


制度見直しの背景

住宅ローン減税は令和7年末で終了、あるいは制度縮小が検討されていましたが、一転して維持・拡充する方向で見直されました。
改正の背景には、以下3つの要因があります。

①建築資材や人件費の上昇による住宅価格の高騰
②少子化対策の一環(子育て世帯の住環境を整えるため)
③2050年カーボンニュートラルに向けた、住宅の省エネ化促進

住宅ローン控除の改正ポイント(2026年版)

今回の改正の最大のポイントは、控除適用期間の延長と借入限度額の据え置きです。
これにより、急いで住宅購入を検討する必要がなくなり、ライフプランに合わせて住まいを選びやすくなります。

  • 適用期間:2030年12月31日まで(5年間延長)
  • 借入限度額:5年間据え置き

出典:国土交通省 住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置

優遇が大きい「子育て世帯・若者夫婦世帯」

世帯属性によって控除対象となる借入限度額が異なります。
特に子育て世帯と若者夫婦世帯は、一般世帯よりも限度額が高く設定されており、子育て環境の整備を税制面から後押しする内容となっています。

  • 子育て世帯:19歳未満の子どもがいる世帯
  • 若者夫婦世帯:夫婦のどちらかが40歳未満の世帯

住宅の性能で控除額が変動

住宅性能によっても借入限度額が異なり、特に重視されているのが省エネ性能です。
代表的な区分は次の通りです。

  • 認定長期優良住宅・低炭素住宅
  • ZEH水準の省エネ住宅
  • 省エネ基準適合住宅

省エネ性能が高い住宅ほど借入限度額が大きく設定されている一方で、省エネ基準を満たさない住宅については、原則として住宅ローン控除の対象外となるため注意が必要です。

中古(既存)住宅の控除拡充

今回の改正では、中古住宅に関する制度も改善されています。
これまでは新築住宅と比べて控除期間や限度額が不利になるケースがありましたが、今後は省エネ基準を満たす中古住宅であれば、新築と同じ13年間の控除が受けられるようになります。

コンパクト住宅も対象に

床面積の要件緩和も重要なポイントの一つです。
住宅ローン控除を受けるには、これまで原則50㎡以上の住宅である必要がありました。
今回の改正では、一定条件を満たす場合に限り、40㎡以上の住宅でも控除対象となります。
ただし、この場合には所得制限が設けられます。

  • 50㎡以上:所得2,000万円以下
  • 40㎡以上50㎡未満:所得1,000万円以下

この変更により、都市部に多い40㎡台のマンションや中古住宅でも制度を利用できる可能性が広がりました。
単身世帯や共働き夫婦にとっては大きなメリットといえるでしょう。



📍まとめ

令和8年度税制改正により、住宅ローン控除は2030年まで延長され、制度の安定性が高まりました。
住宅購入は人生の中でも大きなライフイベントの一つです。制度を正しく理解することで、税制メリットを活かしながら無理のない住宅取得を検討することができます。


住宅取得を検討している方は、税制だけでなくライフプランや資金計画も含めて、総合的に判断することが大切です。

投稿者プロフィール

fpmoneyplanning
fpmoneyplanning
author avatar
fpmoneyplanning